ドメイン譲渡とは?方法や移管との違いについて解説
不要になった独自ドメイン。せっかく取得したのだから、期限切れで失効させてしまうのは惜しいところです。けれど、保有しているだけでも、それなりの維持コストがかかってしまいます。
そんな悩みを解決するひとつの方法が"ドメインの譲渡"。放棄するぐらいなら「このドメインを誰かに使ってもらおう」という積極的なスタンスです。ということで、本稿ではドメイン譲渡の基礎知識から実際の手順までを、詳しく紹介します。
ドメインの譲渡とは?
まずは、ドメインの譲渡がどのような状況を示すのか、という点について解説します。
ドメイン譲渡の定義
ドメインは、インターネット上で個人や企業、ブランドを識別するための唯一無二な文字列であり、資産として大きな価値を持ちます。
その所有権を、有償または無償で第三者に移すこと。それがドメインの譲渡です。つまり、資産であるドメインは、不動産や動産と同じように第三者に譲渡できるのです。
ドメインの譲渡が発生する一般的なケース
ドメインは基本的に所有権を持つ者しか使えないため、第三者がそのドメインを使用するには、ドメインを譲渡する(または譲渡してもらう)必要があります。
そんなドメインの譲渡が発生する一般的なケースとしては、以下のパターンがあります。
- 友人/知人にドメインを譲る
- 希望者にドメインを売却する
- ドメイン売買仲介サービスを利用する
いずれも、ドメインを所有している側を想定したケースですが、逆に誰かが所有するドメインを欲するユーザーは、譲渡によって取得することになります。
ドメインを譲渡する方法
ドメインを譲渡する場合、大きく2つの手段があります。
- すべて自分で仕切る
- ドメイン売買仲介サービスを利用する
すべて自分で仕切る
こちらを選んだ場合、譲渡先の選定からコミュニケーション、サーバーの操作まで、すべて自分で行う必要があります。手間はかかりますが、その分コストは抑えられます。
ドメイン売買仲介サービスを利用する
例えばSEDOなど、ドメイン売買仲介サービスを利用すれば、多くの手間を業者さんが肩代わりしてくれます。もちろん、それなりの手数料は必要となります。
どちらを選ぶかは状況にもよりますが、本稿では"すべて自分で仕切る"場合のドメイン譲渡を解説することにします。
ドメイン譲渡のやり方・手順
本セクションでは、ドメインを譲渡する際の具体的な方法を見てみることにしましょう。ここでは、一般的なドメイン譲渡に加え、バリュードメインならではの機能を使ったドメイン譲渡を紹介します。
ドメインを譲渡する【一般編】
ドメインを譲渡する場合、ドメインの管理事業者を変更する"ドメイン移管"にかかる作業の一環として行うのが一般的です。
具体的には、WhoisやDNS設定などの情報を受け取り側ユーザーの環境に合わせて書き換えます。その状態でドメインを移管すれば、同時にドメインの譲渡も完了するという訳です。
ドメインを譲渡する【バリュードメイン編】
バリュードメインでは、同社のアカウント持つユーザー同士であれば、簡単にドメインをやり取りできます。それが、ドメインの移動機能。
ドメイン移管のようにAuthCode(認証コード)を発行したりする必要がなく、手間も時間もかかりません。しかも、無料です。
ただ、汎用JPドメインの場合には事情が異なります。詳しくは、下記ヘルプページをご参照ください。
バリュードメインでのドメイン移動は、とっても簡単でお手軽。実際にドメイン移管を体験したことのあるユーザーであれば、その違いに驚くことでしょう。という訳で、実際の手順を紹介します。
[Step1]譲渡したいドメインを選ぶ
バリュードメインのコントロールパネルにログインし、サイドメニューの"ドメイン"→"ドメインの設定操作(登録済みドメイン一覧)"をクリックします。
ページは"ドメインの設定操作"へと移行します。
ページ中程には、登録済みのドメインが並んでいます。その中から譲渡したいドメインを探し、カラフルなアイコンボタンの右端にある"移動"をクリックします。ここでは、サンプルとしてsolderz.comを移動させます。
[Step2]受け取り側ユーザー名を指定して移動する
"移動"ボタンをクリックすると、ページは"ドメインを異なるユーザーに移動させる"へと移行します。移動対象のドメイン名と元のユーザー名はすでに確定済みですが、念のためもう一度確認しておきます。
問題がなければ、"移動先ユーザー名"と"メッセージ"(任意)をテキストボックスに入力し、"移動"ボタンをクリックします。
確認のダイアログが表示されるので、"OK"ボタンをクリックします。
画面がリフレッシュされ、"正常に変更されました。"とシステムからのメッセージが表示されればドメインの移動操作は完了です。
移動先が他者であるなら、ドメイン移動の処理が完了した旨を連絡しておきましょう。この時点で、ドメイン所有者としてするべき作業はすべて完了です。
[Step3]移動を確認する
続いては、ドメインが本当に移動したかどうか確認する作業です。ここからは、ドメインを受け取ったユーザーアカウントにて行う作業となります。
バリュードメインのコントロールパネルにログインし、サイドメニューの"ドメイン"→"ドメインの設定操作(登録済みドメイン一覧)"をクリックします。
ページは"ドメインの設定操作"へと移行します。ページ中程にあるドメイン一覧に移動してきたドメイン(ここではsolderz.com)が確認できれば、ドメインの移動は完了です。
文章で説明すると長くなりますが、実際にかかる時間はほんの僅か。相手側が迅速にドメインの移動を確認してくれたなら、数分で完了するレベルです。
下記マニュアルでもドメイン譲渡の手順を紹介しています。
ドメインをバリュードメインの異なるユーザーへ移動>>ドメイン譲渡前に確認すべきポイント
ドメインを譲渡する際には、注意すべきポイントが2つあります。
- 契約書を作成する
- ドメインを譲渡する前に設定を変更する
契約書を作成する
有償/無償にかかわらず、またドメインの譲渡先が友人/知人であったとしても、契約書の作成をお勧めします。何かトラブルがあった際、その対応をスムーズにするためです。また、契約書はドメイン所有権の証明にもなります。
契約書のフォーマットにこだわる必要はありませんが、少なくとも譲渡するドメイン名、(発生するのであれば)代金と諸費用、譲渡日及び譲渡方法、譲渡前後のドメイン管理区分を明確にしておきましょう。
ドメインを譲渡する前に設定を変更する
ドメインを譲渡するには、その所有権を変更しなければなりません。そのために必要となるのがWhois情報の書き換え。Whoisはドメインの所有権を証明するための目安であり、これを相手側の情報に書き換えることで、所有権の移動を明確化するわけです。
なお、Whois代行を利用している場合、その機能を無効化してから作業をする必要がありますのでご注意ください。
また、同時にDNSレコードやネームサーバーの設定、メール転送などのサーバー情報も相手側の状況に合わせて変更する必要があります。
ドメイン譲渡に関するQ&A
ここでは、ドメインを譲渡する際の疑問にお答えします。
ドメイン譲渡と移管の違いは?
似たような単語ですが、その意味は大きく異なります。譲渡によって変わるのはドメイン所有権の名義。移管によって変わるのはドメインの管理事業者です。
ドメインの譲渡と移管 | 変更するもの |
---|---|
ドメイン譲渡 | ドメイン所有権の名義 |
ドメイン移管 | ドメインの管理事業者 |
ところが先にも記述したように、ドメインを譲渡するための手段として移管が使われることがあるため、話は少し複雑になります。そのような場合、譲渡が目的であり、移管が手段である。と考えるとわかりやすいかもしれません。
ドメイン移管については下記で詳しく紹介しています。
ドメイン譲渡に費用はかかる?
ドメイン売買仲介サービスを利用した場合、手数料が発生します。また、自分で仕切った場合でも、ドメインを移管する必要がある場合に手数料が発生します。
けれども、バリュードメインの移動を使ったドメイン譲渡の場合は無料。注意すべきは、バリュードメインユーザー同士に限定された機能である、という点だけです。
まとめ:バリュードメインならドメインの譲渡が簡単!
ドメインを譲渡する手段や方法はさまざまですが、かかるコストや手軽さに注目するならバリュードメインのドメイン移動機能は要チェックです。
例えば、ホームページ制作代行を生業とする企業の場合、ドメインの自主管理を希望する顧客にバリュードメインのアカウントを取得してもらえば、簡単・手軽にドメインを譲渡できます。
また、複数の部署でそれぞれ取得したドメインをまとめて一括管理したい。そんな状況でも役立つ機能です。
個人ユーザーにおいても、不要になったドメインを有償/無償で譲渡する場合、相手にバリュードメインのアカウントを取得してもらえば、出費ゼロでドメインを譲渡できます。
いずれの場合も、ドメインの移動後に移管することで、管理事業者の変更も可能です。もちろん、移管手数料は発生しますが、それは元所有者にとって預かり知らぬこと。もちろん、移管作業に関わることもないので、手間もありません。
工夫次第で面白い使い方ができそうなバリュードメインのドメイン移動機能。ぜひ、ご活用ください。本記事が誰かの何かに役立ちましたらば幸いです。
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コロナ禍の緊急事態宣言でも生活がほとんど変わらなかった、おウチ大好きテクニカル系ライター。好物はPC、スマホ、ガジェット、そしてコタツ。