リダイレクトとは?意味や種類、設定方法を分かりやすく解説します

Webサイトを運営していると、こんな問題に直面することはありませんか?
- URLを変更したのに、ユーザーがアクセスできず「404エラー」が発生する
- PCとモバイルで異なるページを表示したいのに、正しく切り替わらない
- リニューアル後にアクセス数やSEO評価が下がった
これらの原因の多くは、リダイレクトの設定ミスにあります。リダイレクトとは、特定のURLから別のURLへ自動的に転送する仕組みです。正しく設定することで、ユーザーを正しいページへ導き、検索エンジンに正しい情報を伝達できます。
しかし、設定を誤るとユーザーが目的のページにたどり着けないだけでなく、SEO評価が下がるリスクもあるため注意が必要です。
本記事では、リダイレクトの基本的な意味や種類、具体的な設定方法について詳しく解説していきます。正しいリダイレクトを学び、サイト運営をスムーズに行いましょう。
リダイレクトとは?【意味や仕組みをわかりやすく解説】
リダイレクトとは、旧URLにアクセスした際に自動的に新しいURLへ転送する仕組みです。URLを変更したり、別のページへ誘導したいときに使われます。

WebサイトのURLを変更した場合、リダイレクトを設定しないと、旧URLにアクセスしたユーザーが新URLへたどり着けなくなります。
リダイレクトを正しく設定しないと、せっかく訪問したユーザーを逃してしまうかもしれません。
さらに、検索エンジンがWebサイトを評価する際にも、リダイレクトを設定しておけば、「このサイトは新しいURLに引き継がれている」と認識されます。
例えば、あなたがWebサイトを運営していて、記事のURLを以下のように変更したとしましょう。
- 旧URL: https://example.com/old-page
- 新URL: https://example.com/new-page
このとき、リダイレクトを設定しないと、ユーザーが古いURL (/old-page
) にアクセスしてもエラーページが表示されてしまいます。結果的にユーザーが離脱し、検索エンジンの評価にも悪影響を与える可能性があります。
しかし、リダイレクトを正しく設定しておけば、ユーザーが旧URLにアクセスしても自動的に新URL (/new-page) へ転送されるため、問題を防げます。
- リダイレクトは、旧URLから新URLへ自動転送する仕組み。
- 設定を忘れるとユーザーを逃し、SEOにも悪影響が出る。
- URL変更時は必ずリダイレクト設定を行うことが重要。
リダイレクトが必要である理由
リダイレクトを設定することは、ユーザーと検索エンジンの両方にとって重要です。以下の理由から、リダイレクトは必須の設定といえます。
- 旧URLへアクセスしたユーザーを自動的に新URLへ案内するため(ユーザーが迷子にならない)
- 旧サイトのSEO評価を新サイトへ引き継ぐため
- リンク切れを防ぐため
WebサイトのURLを変更した場合、旧URLへアクセスしたユーザーが新URLの存在に気づかず、目的のページにたどり着けなくなる可能性があります。しかし、リダイレクトを適切に設定することで、旧URLから自動的に新URLへ転送され、スムーズに目的のWebサイトへ移動できます。
また、URLを変更する際にはSEO評価の引き継ぎも重要です。Googleなどの検索エンジンは、新しいURLを別サイトとして認識することがあり、その結果、これまで蓄積してきた評価が引き継がれずに検索順位が大幅に下がる恐れがあります。リダイレクトを適切に設定すれば、旧URLで得られていたSEO評価を新URLに引き継ぐことができるため、検索順位の低下を防ぐことが可能です。
さらに、SNSや他サイトで共有された旧URLが有効でなくなることも問題です。リンク切れが発生すると、アクセス数の減少やユーザーの離脱を招く原因となりますが、リダイレクトを設定しておけば、古いリンクからでも新しいページへアクセスできるようになります。
このように、リダイレクトはユーザーが迷子にならないようにするだけでなく、SEO評価の引き継ぎやリンク切れの防止といった重要な役割を果たしています。
リダイレクトが使用される場面
リダイレクトが使用される場面としては、以下が挙げられます。
- WebサイトのURLを変更したとき
- 複数の重複ページを統合させたいとき
- PCとモバイルで別のページを表示させたいとき
- 一時的に別のページを表示させたいとき
ここからそれぞれの場面について、1つずつ詳しく解説していきます。
WebサイトのURLを変更したとき

何らかの理由でWebサイトのURLを変更した場合、旧URLから新URLへのリダイレクト設定が必要です。
検索エンジンからの評価を考えると、URLの変更を避けることが最善ですが、サイトのリニューアルや移転などでURLの変更が避けられないケースもあります。こうした場合は、必ずリダイレクト設定を行いましょう。
もしリダイレクト設定を行わないと、ブックマークや外部サイトのリンク経由でアクセスされたときにページが表示されなくなることがあります。この状態が続くと、ユーザーの離脱やSEO評価の低下を引き起こす原因となります。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 旧URL: https://example.com/old-page
- 新URL: https://example.com/new-page
この場合、旧URLへアクセスしたユーザーが404エラーページにたどり着いてしまう可能性があります。しかし、リダイレクトを設定しておけば、旧URLから自動的に新URLへ転送されるため、ユーザーはスムーズに閲覧できます。
WebサイトのURLを変更したら、リダイレクト設定を忘れずに行いましょう。
以下では、ドメインの変更について詳しく紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
複数の重複ページを統合させたいとき
内容が同じ重複ページを1つに統合したい場合にも、リダイレクト設定が必要です。
内容が同じなのに異なるURLのページが複数存在すると、検索エンジンからの評価が分散し、正しく評価されない可能性があります。
例えば、同じ内容を表示する次の3つのページが自サイト内に存在するとします。
- https://example.com
- https://www.example.com
- https://example.com/index.php
見た目は似ていますが、URLが異なるため、検索エンジンは別々のページとして認識する可能性があります。 これを放置すると、SEO評価が分散し、検索順位に悪影響を与えることがあります。
このような状況を防ぐために、次のようにリダイレクト設定を行いましょう。
- 「https://www.example.com」→「https://example.com」に転送する
- 「https://example.com/index.php」→「https://example.com」に転送する
つまり、すべての評価を「https://example.com」に統合することで、検索エンジンに正しいURLを伝えられます。
リダイレクト設定を行うことで、SEO評価の分散を防ぎ、検索順位を効果的に維持・向上できます。
また、「http://〇〇.com」から「https://〇〇.com」へ変更した場合も同様です。リダイレクトを設定しておけば、「https://〇〇.com」が正規版のURLであることを検索エンジンに示すことができます。
このように、Webサイトの複数の重複ページを1つに統合したい場合にも、リダイレクト設定は欠かせません。 正しく設定することで、SEO評価の分散を防ぎ、効率的に検索順位を向上させることができます。
PCとモバイルで別のページを表示させたいとき

PCとモバイルで別々のページを表示したい場合は、リダイレクト設定を行うことが必要です。
例えば、PC向けのページにスマートフォンからアクセスされた際に、自動的にスマホ専用のページへ転送させることができます。これにより、ユーザーがデバイスに適したデザインでサイトを快適に閲覧できるようになります。
- PC用ページ: https://www.example.com/pc-page
- スマホ用ページ: https://www.example.com/mobile-page
スマホで「https://www.example.com/pc-page」にアクセスされたとき、自動的に「https://www.example.com/mobile-page」へ転送するように設定します。
ただし、最近ではデバイスに応じて最適なデザインを自動で表示する「レスポンシブWebデザイン」が広く採用されています。
レスポンシブWebデザインでは、PCとスマホの両方で同じURLにアクセスできるため、リダイレクト設定は不要です。ユーザーのデバイスに合わせて自動的に表示内容を調整するため、管理も簡単になります。
一時的に別のページを表示させたいとき
通常表示しているページではなく、一時的に別のページを表示する場合にも、リダイレクト設定が有効です。あらかじめ表示する期間が決まっているケースで特に役立ちます。
- サイトメンテナンス時
サイト全体または特定のページをメンテナンス中にし、一時的に「現在メンテナンス中です」というメンテナンスページへ転送する場合です。ユーザーに対して工事中であることを明確に伝え、混乱を防ぐことができます。 - 期間限定のキャンペーン実施時
キャンペーン期間中のみ、通常のトップページや特定のページからキャンペーン専用ページへ転送する場合です。期間終了後はリダイレクトを解除することで、通常のページ表示に戻すことができます。
一時的なリダイレクトを行う際は、「302リダイレクト(Found)」を使用します。 これは一時的な転送を意味し、検索エンジンにも「一時的な変更である」ことを伝えることができます。
リダイレクト設定がSEOに与える影響

リダイレクトは、SEOの観点から見ても非常に重要な設定です。 適切に設定しないと、これまで積み上げてきたSEO評価が失われる可能性があります。
通常、WebサイトのURLを変更すると、Googleのクローラーは新しいURLを「別サイト」として認識するため、これまでのSEO評価はリセットされてしまいます。
例えば、旧サイトが多くの検索キーワードで上位表示されていた場合でも、URLを変更すると検索順位が下がり、アクセス数が減少する恐れがあります。
しかし、旧サイトから新サイトへのリダイレクト設定を行ことで、SEO評価を引き継ぐことが可能です。適切に設定すれば、上位表示されていた状態を維持できるため、アクセス数の低下を防ぐことができます。
また、1つのWebサイト内に同じ内容のコンテンツを持つページが複数存在する場合にも、リダイレクトは役立ちます。
例えば、次のようなURLがあると、検索エンジンには別々のページとして認識される可能性があります。
- https://example.com
- https://www.example.com
- https://example.com/index.php
このような重複ページをリダイレクトによって統一(正規化)することで、SEO評価の分散を防ぎ、正しく評価を受けることができます。
- URL変更時にリダイレクト設定を行わないと、SEO評価がリセットされる。
- リダイレクトを設定することで、検索順位を維持し、アクセス数の減少を防げる。
- 重複ページの統一にもリダイレクトが有効で、評価の分散を防止できる。
リダイレクトは、SEO対策において非常に重要な役割を果たす設定です。
Googleのリダイレクト警告とは?
Webページ内に設置されたリンクから別URLにアクセスする際に、以下のようなGoogleのリダイレクト警告が表示されることがあります。

ここから、Googleのリダイレクト警告が表示される原因と対処法について、詳しく解説していきます。
リダイレクト警告が表示される原因
Google検索を行っている際にリダイレクト警告が表示される主な原因は次の3つです。
- WebサイトのURLが非SSL化(HTTP)である
- Webサイトが不自然なリダイレクトを行っている
- Webサイトが短縮URLを使用している
それぞれの原因について、解説します。
WebサイトのURLが非SSL化(HTTP)である
アクセスしようとしているWebサイトのURLが非SSL化「HTTP」であると、リダイレクト警告が表示されることがあります。
HTTP通信は暗号化されていないため、第三者による盗聴や改ざんのリスクがあるためです。
現在は「HTTPS」が標準とされており、非SSL化のサイトへのアクセスは避けるべきです。
SSLサーバー証明書の仕組みや種類については、以下の記事でも詳しく解説しています。
Webサイトが不自然なリダイレクトを行っている
不自然なリダイレクトが設定されているWebサイトにアクセスすると、スパムサイトやフィッシングサイトへ誘導される危険があるため、注意が必要です。
元のURLとは関係のないURLへリダイレクトする設定がされていると、リダイレクト警告が表示されることがあります。
例えば、信頼できるサイトから不正なサイトへ転送されるような場合です。
このような設定は、ウイルス感染やマルウェア、フィッシングサイトへ誘導される危険性があるため、警告対象となります。
Webサイトが短縮URLを使用している
短縮URLサービス(例:Bitly、TinyURLなど)を使用している場合、リダイレクト警告が表示されることがあります。短縮URLはリンク先が不明確なため、悪意のあるサイトへ誘導されるリスクがあります。
そのため、短縮URLをクリックする際は注意が必要です。
「CheckShortURL」を利用すれば、短縮URLのリンク先が安全かどうかを確認できます。
短縮URLをクリックする前に、リンク先の安全性を確認することをおすすめします。
リダイレクト警告が表示されたときの対処法
リダイレクト警告は本来、転送先のページに何らかの危険がある場合に表示されます。
しかし、問題がないURLにもかかわらず、リダイレクト警告が表示されることがあります。
もし問題のないWebサイトにアクセスした際にリダイレクト警告が表示された場合は、以下の対処法を試してください。
- ブラウザのCookieを削除する。
- シークレットモードでアクセスする。
- Cookieを削除してもリダイレクト警告が表示された場合は、アクセスを避ける。
以下で、それぞれの対処法について詳しく解説します。
ブラウザのCookieを削除する
Cookieとは、Google ChromeやSafariなどのブラウザが、Webサイトの利用履歴やログイン情報を保存する機能です。
Cookieによって、同じWebサイトを訪問した際にスムーズにアクセスできますが、Cookieに悪意のあるリダイレクト設定が含まれている場合があります。
問題がないWebサイトにアクセスしているにもかかわらず、リダイレクト警告が表示される場合は、ブラウザのCookieを削除することで解決する可能性があります。
Google ChromeでCookieを削除する手順は、以下のとおりです。
- 画面右上の「︙」アイコンをクリックします。
- 「設定」をクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 「サードパーティCookie」をクリックします。
- 「すべてのサイトデータと権限を表示」をクリックします。
- 「すべてのデータを削除」をクリックします。
問題がないWebサイトにアクセスした際にリダイレクト警告が表示されたら、ブラウザのCookieを削除してみてください。
シークレットモードでアクセスする
リダイレクト警告が表示される原因がCookieにある場合、ブラウザのシークレットモードでアクセスすると解消する場合があります。
シークレットモードでは、WebサイトのCookieが残らないため、Cookieの影響を受けません。
Google Chromeでシークレットモードを利用する手順は、以下のとおりです。
- 画面右上の「︙」アイコンをクリックします。
- 「新しいシークレットウィンドウ」をクリックします。
- シークレットウィンドウが表示されます。
まず、ブラウザのシークレットモードでWebサイトにアクセスし、リダイレクト警告の原因がCookieであるかどうかを確認してください。
Cookieを削除してもリダイレクト警告が表示されたらアクセスを避ける
Cookieの削除やシークレットモードでのアクセスを試してもリダイレクト警告が表示された場合は、Webサイトへのアクセス自体を避けてください。
リダイレクト警告が表示され続ける原因として、飛び先のWebサイトがウイルスに感染している、または悪意のあるリダイレクトである可能性が高いためです。
無関係なリダイレクト先にアクセスした場合は、すぐにブラウザを閉じてセキュリティチェックを実施してください。
リダイレクトの種類
リダイレクトの種類には、大きく分けて2つあります。
- サーバーサイドリダイレクト
- クライアントサイドリダイレクト
リダイレクトの種類について、1つずつ詳しく解説していきます。
サーバーサイドリダイレクト
サーバーサイドリダイレクトとは、ユーザーが接続しているWebサーバー側で実行されるリダイレクトのことです。
- 「https://example.com/old-page」にアクセス(ユーザーが旧URLにアクセス)
- サーバーが自動的に転送(サーバー側でリダイレクト設定を確認し、新URLへ転送)
- 「https://example.com/new-page」を表示(ユーザーは自動的に新しいURLのページを閲覧する)
Google ChromeやSafariなどのブラウザからのリクエストに対して、サーバーがリダイレクトの指示を返すことでURLを転送します。
このように、サーバー側で設定されたリダイレクトによってユーザーは意識せずに新しいURLへ移動できます。
サーバーサイドリダイレクトでは、元URLの評価を新URLへ引き継ぐことができるため、Googleのガイドラインでもこれを推奨しています。
検索エンジンの結果に表示されるページの URL を変更する必要がある場合は、可能な限りサーバー側の永続的なリダイレクトを使用することをおすすめします。これは、Google 検索とユーザーを確実に正しいページに導くための最善の方法です。
Google検索セントラル
SEOを意識してURLを変更する場合は、必ずサーバーサイドリダイレクトを設定しましょう。
クライアントサイドリダイレクト
クライアントサイドリダイレクトとは、Webブラウザで処理されるリダイレクトのことです。
ユーザーがページにアクセスした後に、JavaScriptやHTMLのメタタグ(Meta Refresh)を使って別のページへ転送します。
- 「https://example.com/old-page」にアクセス(ユーザーが旧URLにアクセス)
- ブラウザが転送処理を実行(ブラウザ上でリダイレクトコードが実行される。例:JavaScriptやMeta Refreshによるリダイレクト)
- 「https://example.com/new-page」を表示(ユーザーは自動的に新しいURLのページを閲覧する)
クライアントサイドリダイレクトのメリット・デメリットして以下があります。
メリット | Webページにコードを追記するだけで簡単に設定できる サーバー側の設定変更が不要 |
---|---|
デメリット | SEO評価を引き継げない 処理が遅いと、ページ表示が遅くなりユーザーが離脱しやすくなる 検索エンジンが正しくリダイレクトを認識しないことがある |
クライアントサイドリダイレクトは、Webサイトへのログイン後にユーザーを別のページへ自動で案内するケースなどで使用されることがあります。
サーバーサイドリダイレクトと異なり、転送処理がサーバーではなくユーザーのブラウザ側で行われる点が特徴です。
このため、検索エンジンがリダイレクトを正しく認識しない場合があるため、SEO対策としては推奨されません。
「301リダイレクト」と「302リダイレクト」とは
サーバーサイドリダイレクトには、301リダイレクトと302リダイレクトの2種類があります。
正しいリダイレクトを設定するには、これらの分類を理解しておく必要があります。
以下に、301リダイレクトと302リダイレクトの違いをまとめました。
301リダイレクト | 302リダイレクト | |
---|---|---|
特徴 | 完全にURLを変更する | 一時的にURLを転送する |
SEO評価への影響 | 引き継がれる | 引き継がれない |
主な用途 |
| 一時的なページ移動 |
以下で、それぞれのリダイレクトについて順に詳しく解説します。
301リダイレクト
WebサイトのURLを変更する場合や、複数の重複ページを1つにまとめる場合は、基本的に301リダイレクトを使用しましょう。
301リダイレクトとは、あるURLから別のURLに恒久的に転送する方法です。
ユーザーや検索エンジンのクローラーが古いURLにアクセスすると、自動的に新しいURLに転送されます。 301リダイレクト設定を行うことで、旧URLのSEO評価を新URLに引き継ぐことができるため、検索順位を維持するのに役立ちます。
- WebサイトのURLを変更する場合
例:https://example.com/old-page→https://example.com/new-page - 重複ページを1つにまとめる場合
例:https://example.comとhttps://www.example.comを統一する。
301リダイレクトは、SEO対策として非常に重要な設定です。URL変更時は必ず設定するようにしましょう。
302リダイレクト
サイトのメンテナンス中や期間限定のキャンペーン中など、一時的に別のページを表示したい場合は、302リダイレクトを使用しましょう。
302リダイレクトとは、あるURLを一時的に別のURLに転送する方法です。
ユーザーや検索エンジンが元のURLにアクセスすると、一時的に別のURLへ転送されます。 ただし、Googleは元URLを評価し続けるため、SEO評価は新URLには引き継がれません。
- サイトのメンテナンス中
一時的に「メンテナンス中」のページへ転送する。
例:https://example.com → https://example.com/maintenance - 期間限定キャンペーン中
キャンペーン期間中のみ専用ページに転送する。
例:https://example.com → https://example.com/campaign
302リダイレクトは一時的な転送に適した方法です。SEO評価を引き継ぐ必要がないケースで利用しましょう。
リダイレクトの設定方法・やり方
リダイレクトの設定方法には、以下が挙げられます。
サーバーサイドリダイレクト | |
---|---|
クライアントサイドリダイレクト |
ここからそれぞれの設定方法について、1つずつ詳しく解説していきます。
.htaccessファイルにコードを記述する
「.htaccess」とは、Webサーバーで使われる設定ファイルのことです。
.htaccessファイルにコードを記述すれば、リダイレクトの設定ができます。
.htaccessファイルは通常、「public_html」や「htdocs」など、Webサイトのルートディレクトリに存在します。
リダイレクト設定を行うためのコードの書き方は、以下のとおりです。
Redirect 301 /old-page https://example.com/new-page
https://example.com/old-page → https://example.com/new-page にリダイレクトさせる。
Redirect 302 /temporary-page https://example.com/temp-new-page
https://example.com/temporary-page → https://example.com/temp-new-page に一時的にリダイレクトさせる。
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^olddomain.com$ [OR]
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.olddomain.com$
RewriteRule ^(.*)$ https://newdomain.com/$1 [R=301,L]
https://olddomain.com または https://www.olddomain.com にアクセスすると https://newdomain.com にリダイレクトされる。
.htaccessを編集する方法は、以下のとおりです。
- FTPソフト(FileZillaなど)やレンタルサーバーのファイルマネージャーで.htaccessを開く。
- リダイレクトコードを記述する。
- ファイルを保存する。
- ブラウザで動作確認を実施する。
ただし、.htaccessの編集を誤ると、サイトが表示されなくなる可能性があります。
必ずファイルのバックアップを取ったうえで編集してください。
PHPで実行する
PHPを使えば、.htaccessを編集せずにリダイレクト設定ができます。
具体的には、header関数を使ってリダイレクトを実行します。
コードの記述方法は、以下のとおりです。
<?php
header("Location: https://example.com/new-page", true, 301);
exit();
?>
https://example.com/old-page.php にアクセスすると、 https://example.com/new-page.php に自動転送されます。
<?php
header("Location: https://example.com/temp-page", true, 302);
exit();
?>
https://example.com/maintenance.php にアクセスすると、 https://example.com/temp-page.php に一時的にリダイレクトされます。
.htaccessを使用できない環境の場合は、PHPを使ったリダイレクトの実行を検討してください。
WordPressプラグインを利用する
WordPressでは、「Redirection」などのプラグインを使うと、簡単にリダイレクト設定ができます。
.htaccessやPHPを編集せずに管理画面からリダイレクト設定ができるので、初心者にもおすすめの方法です。
おすすめのリダイレクトプラグインを、以下にまとめました。
- Redirection(最も人気で初心者向け)
- Simple 301 Redirects(シンプルで軽量)
- 301 Redirects – Easy Redirect Manager(直感的なUI)
今回は最も人気の高い「Redirection」を使って、リダイレクト設定の方法を解説します。
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左側のメニューから「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリックします。
- 検索ボックスに「Redirection」と入力します。
- 「Redirection」プラグインを見つけ、「今すぐインストール」をクリックします。
- インストール完了後、「有効化」ボタンを押してください。
- WordPressの管理画面で「ツール」→「Redirection」を開きます。
- 「新しい転送ルールを追加」のセクションへ進みます。
- 「ソースURL」に古いURLを入力します。(例:/old-page)
- 「ターゲットURL」に新しいURLを入力します。(例:https://example.com/new-page)
- 「転送ルールを追加」ボタンを押します。
旧ドメインから新ドメインへリダイレクトする場合、以下の設定を行うとスムーズです。
- ソースURLに「/」と入力します。
- 「正規表現」にチェックを入れます。
- 「https://newdomain.com/$1」にリダイレクトを設定します。
WordPressプラグイン「Redirection」などを利用することで、.htaccessファイルを編集せずに管理画面から簡単にリダイレクト設定が可能です。
WordPressでWebサイトを運営している場合は、「Redirection」などのプラグインの利用も検討してください。
コアサーバーV2プランなら、WordPressの自動インストール機能が備わっており、最短1分半でサイト運営を始められる点が魅力です。サーバーとドメインを同時に申し込むことで、ドメインが永久無料になる特典もあり、コストを抑えつつWordPressでWebサイト運営をしたいなら要チェックです。
HTMLのMeta Refreshを使用する
Meta Refresh(メタリフレッシュ)とは、HTMLのメタタグを使ってページを自動的に別のURLに転送する方法です。
.htaccessやPHPを利用できない状況でも、簡単にリダイレクト設定を行えるというメリットがあります。
ただし、HTMLのMeta Refreshを使用したリダイレクトはクライアントサイドリダイレクトとなり、元の URLのSEO 評価を引き継ぐことができないため、注意が必要です。
具体的には、以下のコードをheadタグ内に記述すると、アクセスしてから 5 秒後に別のURLへ転送されます。
<meta http-equiv="refresh" content="5; url=https://example.com/new-page">
このコードの意味は下記のとおりです。
コード | 意味 |
---|---|
http-equiv="refresh" | ページを更新する。 |
content="5; url=URL" | 5秒後に指定したURLへ移動する。 |
もしアクセスしてからすぐにリダイレクトさせたい場合、「content="5;"」ではなく「content="0;"」に変更してください。
一時的に別ページへ誘導したい場合は、HTMLのheadタグ内にコードを記述するだけのこの方法もおすすめです。
JavaScriptを使用する
JavaScript を使えば、ユーザーがページを開いたときに自動で別の URL へ転送することができます。
.htaccess や PHP を利用できないときには、JavaScript を使用したリダイレクトも検討してください。
具体的には、以下のコードをscriptタグ内に記述します。
<script>
window.location.href = "https://example.com/new-page";
</script>
window.location.href というコードには、指定した URL へ移動させる役割があります。
HTML内にコードを記述するだけでリダイレクト設定が行えるため便利ですが、検索エンジンは旧URLから新URLへ評価を引き継ぐことができません。
また、JavaScriptを使用したリダイレクトは、ブラウザがページを読み込んだ後に転送されるため、転送までに時間がかかる場合があります。
すぐに転送させたい場合は、content="0" を指定した Meta Refresh や、.htaccess、PHPを使ったリダイレクトも検討してください。
リダイレクト設定を行う際の注意点5つ
リダイレクト設定を行う際の注意点として、以下の5つが挙げられます。
- robots.txtの記載を削除する
- 関連性が低いページへのリダイレクトは行わない
- 個別のページ単位で設定を行う
- 新旧サイト両方のサイトマップを作成する
- リダイレクトループが起こらないようにする
ここからそれぞれの注意点について、1つずつ詳しく解説していきます。
robots.txtの記載を削除する
リダイレクト設定を行う際には、旧URLに関する robots.txt の記載を削除するようにしてください。
robots.txt とは、Googleなどの検索エンジンのロボットがWebサイトをどのようにクロール(巡回)できるかを指示するためのファイルです。
例えば、robots.txt に以下のような記述があると、指定されたページがクロールされなくなってしまいます。
User-agent: *
Disallow: /old-page/
検索エンジンがリダイレクトを正しく理解するためには、一度旧URLのページ(https://〇〇.com/old-page/)へアクセスする必要があります。
しかし、robots.txt に「Disallow: /old-page/」と記述してしまうと、検索エンジンがアクセスできず、旧URLのSEO評価を引き継げない可能性が高くなります。
そのため、リダイレクト設定を行う際には、以下のような記述に設定してください。
User-agent: *
Allow: /
robots.txt は FileZilla などのFTPソフトや、レンタルサーバーのファイルマネージャーから編集できるので、リダイレクト設定を行う前に確認しましょう。
関連性が低いページへのリダイレクトは行わない
リダイレクト設定を行う際は、元URLと関係性が低いページへの転送を避けることが重要です。
ユーザーは特定の情報を求めてアクセスしているため、関係のないページに転送されると混乱し、すぐにページを閉じてしまうことがあります。
例:
元URL → iPhoneのレビュー記事
リダイレクト先 → 会社概要ページ
この場合、ユーザーはiPhoneのレビューを読みたいのに会社概要ページが表示されるため、満足できずに離脱してしまいます。
また、元URLとリダイレクト先URLの関連性が低いと、検索エンジンが「品質が低い」と判断することがあります。
特にGoogleは関連性のないリダイレクトを不自然とみなし、SEO評価を下げる可能性があります。
リダイレクト設定を行う際は、ユーザーの意図と関連性をしっかり考慮しましょう。
個別のページ単位で設定を行う
リダイレクト設定を行う際は、個別のページ単位で設定するようにしましょう。
サイト全体のURLを一括で変更するのではなく、旧URLに対応した新URLを正確に設定することで、ユーザーが迷うことなくスムーズに目的のページへアクセスできます。
また、旧URLに対応した新URLへ個別にリダイレクト設定を行うことで、SEOの評価も正しく新URLへ引き継ぐことができます。
例:
旧URL: https://example.com/iphone15-review
新URL: https://example.com/reviews/iphone15
例えば、旧URLでiPhone15のレビュー記事を書いていた場合、新URLでも同様にiPhone15のレビュー記事があるURLへリダイレクト設定をしてください。
個別のページ単位でリダイレクト設定を行うことで、ユーザーは迷うことなく新しいURLへアクセスできるようになります。
また、旧URLに対応した新URLへ個別にリダイレクト設定を行うことで、検索エンジンがリダイレクトを正しく理解し、SEO評価を新URLへ引き継ぎやすくなります。
特に301リダイレクトを使用することで、旧URLの評価を新URLに引き継ぐことができます。
新旧サイト両方のサイトマップを作成する
新旧サイトの両方で、XMLサイトマップを作成するようにしてください。
検索エンジンにすべてのWebページ情報を伝えるためのファイル。
新旧サイトの両方でサイトマップを作成することで、検索エンジンにWebサイト内のページ情報を正しく伝えることができます。
検索エンジンがWebサイト内のページを認識すれば、早い段階で新URLが検索結果にインデックスされるでしょう。
検索エンジンが新URLを早く認識できるようにするためにも、新旧の両方のサイトでXMLサイトマップを作成しておきましょう。
「サイトマップとは?」の記事でXMLサイトマップの作り方を紹介しています。ぜひご覧ください。
リダイレクトループが起こらないようにする
リダイレクト設定を行う際には、リダイレクトループが発生しないよう注意してください。
あるページから別のページへ転送された後、さらにそのページから元のページへリダイレクトされる現象。
例えば、Aページから Bページへリダイレクトされ、さらにBページからAページへリダイレクトされるような形です。
リダイレクトループが発生すると、「A → B → A → B …」と無限にループし続けるため、「ERR_TOO_MANY_REDIRECTS(リダイレクトが多すぎます)」とエラー表示され、ユーザーがページを閲覧できなくなります。
また、検索エンジンもリダイレクトループを「問題がある」と判断し、検索結果からページが除外される可能性があります。
リダイレクト設定を行った際には、必ず実際のブラウザでテストを行い、リダイレクトループが発生していないかを確認してください。
リダイレクト設定に関するQ&A
リダイレクト設定に関する、よくある疑問は以下のとおりです。
- リダイレクト設定を解除するタイミングは?
- リダイレクトの警告が出たときの危険性は?
- 「リダイレクトがブロックされました」とは?
- リダイレクトURLの作成方法は?
- Chromeで勝手にリダイレクトさせないようにする方法は?
ここからそれぞれの疑問について、1つずつ詳しく解説していきます。
リダイレクト設定を解除するタイミングは?
リダイレクト設定を解除するタイミングとして、以下のようなケースが考えられます。
- 新しい URL が検索結果に表示されている。
- 古い URL が検索エンジン上から消えている。
- ユーザーのアクセスが新 URL へ移動している。
- 301 リダイレクトを設定してから 1 年以上が経過している。
新しいURLが検索結果に表示され、古いURLが検索エンジン上から消えていることを確認してください。
また、Googleアナリティクスなどを使い、ユーザーのアクセスのほとんどが新URLへ移動しているかどうかを確認しておきましょう。
さらに、一般的に301リダイレクトは最低でも1年以上継続することが推奨されています。
検索エンジンがリダイレクトを完全に理解するには時間がかかるため、リダイレクト設定を早急に解除しないよう注意してください。
リダイレクトの警告が出たときの危険性は?
リダイレクトの警告が表示された際の危険性は、以下のとおりです。
- 公式サイトを装った偽サイト(フィッシングサイト)へアクセスしてしまう。
- ウイルスやマルウェアに感染するリスクがある。
URLをクリックし、リダイレクトの警告が表示された場合は、無理にアクセスせずに「戻る」ボタンを押して前のページへ戻るのが安全です。
また、銀行やショッピングサイトを利用する際は、公式のURLを直接入力してアクセスすることで、情報漏えいを防ぐことができます。
「リダイレクトがブロックされました」とは?
Google ChromeやMicrosoft EdgeなどのブラウザでURLをクリックすると、「リダイレクトがブロックされました」と表示されることがあります。
これは、ブラウザがリダイレクトを安全でないと判断し、転送をブロックした状態です。
リダイレクトがブロックされる理由として、以下のようなケースが考えられます。
- 公式サイトを装った偽サイト(フィッシングサイト)へアクセスしてしまう。
- ウイルスやマルウェアに感染するリスクがある。
- 「A → B → A → B …」のように、リダイレクトループが発生している場合。
もし「リダイレクトがブロックされました」という表示が出たら、無理にアクセスせず、URLをチェックし、安全なサイトかどうかを判断してください。
また、銀行やショッピングサイトを利用する場合は、公式のURLを直接アドレスバーに入力してアクセスするのがおすすめです。
リダイレクトURLを作成できるサービスは?
リダイレクトURLを作成できるサービスは、以下のとおりです。
上記のサービスを利用すると、長いURLを短縮したり、クリック数を計測したりできます。
無料でも利用可能なので、SNSで長いURLをリンクとして掲載したい場合や、メルマガでURLのクリック数を計測したい場合などに活用できます。
Chromeで勝手にリダイレクトさせないようにする方法は?
Google Chromeの最新バージョンでは、デフォルトの設定でリダイレクトのブロックが有効になっています。
勝手にリダイレクトされる場合は、Chromeのバージョンがかなり古い可能性が高いです。
Google Chrome の公式サイトから最新版をダウンロードし、Chromeを更新してください。
また、最新版のChromeを利用しているのに勝手にリダイレクトされる場合は、リダイレクトブロック機能が無効になっている可能性があります。
以下の手順で、リダイレクトブロック機能を有効にしてください。
- Chromeブラウザの右上にある「⋯」アイコンをクリックします。
- 「設定」をクリックします。
- 「セキュリティとプライバシー」をクリックします。
- 「サイトの設定」をクリックします。
- 「ポップアップとリダイレクト」をクリックします。
- 「サイトにポップアップの送信やリダイレクトの使用を許可しない」を有効にします。
まとめ:リダイレクトとは、あるページから別のページへ転送すること
ここまで、リダイレクトとはどのような仕組みなのか、種類や設定方法について詳しく解説してきました。
リダイレクトとは、あるURLにアクセスした際に、自動的に別のURLへ転送する仕組みです。
リダイレクトが必要となるケースとして、以下のようなものが考えられます。
- Web サイトのURLを変更する
- 複数の重複ページを一つに統合する
- 一時的に別のページを表示したい
特にWebサイトのURLを変更したり、複数の重複ページを統合したりする場合、正しくリダイレクト設定を行わないとSEOの評価を引き継ぐことができません。
リダイレクト設定を正しく行うことはSEO対策において欠かせませんが、サーバーの表示速度と安定性もSEOに大きな影響を与えます。
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