PHPとは?簡単解説!初心者向けPHPの基本と仕組み

2024年6月21日User Note

PHPとは?簡単解説!初心者向けPHPの基本と仕組み

Web系のプログラミング言語はいくつも存在し、その中でも特に利用されているものがPHPです。

PHPは「Hypertext Preprocessor」の略で動的にWebページを生成したいときに利用するサーバーサイドのプログラミング言語です。

近年はPythonなど別のWeb系プログラミング言語が主流になっていますが、まだまだPHPが根強く利用されています。有名なWebアプリケーションもPHPで開発されているものが多くあると考えて良いでしょう。

古くから当たり前のように利用されているプログラミング言語ですが、今までWeb開発に携わっていない人は「どのようなプログラミング言語なのか」を理解できていない方も多いでしょう。

今回はWeb開発へ携わりたい人へ向けて、PHPとはどのようなプログラミング言語であるのか、基本的な部分を中心に解説していきます。

PHPを利用するためには、公式サイトからモジュールをダウンロードしてパソコンやサーバーに配置するだけなので簡単に始められます。
ただ、詳細の部分は環境設定が必要となるため、自分で構築するのではなく、最初からPHPがインストールされ、基本的な設定も完了しているレンタルサーバーの利用がおすすめです。

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PHPとは?

PHPの仕組み

PHPは「Hypertext Preprocessor」の略で動的にWebページを生成したいときに利用するサーバーサイドのプログラミング言語です。

PHPは主にウェブサーバー上で実行され、ユーザーがウェブページにアクセスしたときに動的なコンテンツを生成します。つまりユーザーのリクエストに応じてリアルタイムでコンテンツを生成します。
例えば、ログインシステム、掲示板、ブログ、ショッピングサイトなど、多くのウェブアプリケーションで使用されています。

スクリプト言語に分類されるものであり、事前にコンパイル(プログラムのソースコードを、コンピュータが実行可能な形式に変換)することなくサーバー上で実行できます。

後ほど解説しますが、プログラミング言語の中でもシンプルな文法が採用されていて、コンパイルが不要なことと相まって幅広く利用されている状況です。

また、プログラミング言語に複雑な制約などが設けられておらず、実装しやすいことも、PHPが広く普及し根強く利用されている理由といえるでしょう。加えて、「MySQL」「PostgreSQL」などいくつものデータベースと簡単に連携できるようになっています。

プログラミング言語によっては複雑な文法が設けられているなど、ユーザーに負担をかけてしまうことがあります。これらは利用のハードルを高めてしまいますが、PHPは最小限の負担で済むため、広く利用されるようになりました。

PHPでできること

PHPでできることの具体例を挙げると以下のとおりです。

Webページの表示

他のWeb系のプログラミング言語と同様に、幅広いWebページの表示に対応しています。例えば、Googleが提供するサービスのように、検索画面やその結果を表示するアプリケーションの実装が可能です。また、当サイトもPHP言語で開発されているWordPressで作成しています。

他にも、コーポレートサイトなど、企業のWebページも多くはPHPで作成されています。以下で解説するデータベースへのアクセスと組み合わせて、複雑なページも表示できるようになりました。

PHPでできるWebページの例

時間に応じて午前中なら「おはようございます」、午後なら「こんにちは」、夜なら「こんばんは」とメッセージを表示する

ユーザーフォームの作成

PHPのような動的にページを生成できるプログラミング言語を利用することで、Webサイト上にユーザーフォームを作成できます。ユーザーフォームとは、IDやパスワードを入力してもらったり、ユーザー登録画面など多くの情報を入力したりする画面です。

このような画面の描写や、入力された情報の受け取りなどをPHPで作成できます。特に、データの受け取りや後述するデータベースへの連携はHTMLだけではなく、プログラミング言語が必要な部分です。

ただ、近年のユーザーフォームは複雑となっていて、例えば郵便番号を入力することで、住所が自動的に入力されるものがあります。
このような仕組みは、PHPだけではなくJavaScriptが利用されています。そのため、厳密にはユーザーフォームがPHPなど、サーバー上で動作するプログラミングだけで完結するとは言えない状況です。とはいえ、基本的なユーザーフォームについては、PHPで作成できると理解しておきましょう。

PHPでできるユーザーフォームの例

ログインフォーム:PHPは、データベースからユーザー情報を確認し、認証を行います。認証が成功すれば、ユーザー専用のページにリダイレクトします。

データベースへのアクセス

WebサイトやWebアプリケーションから、データベースへアクセスする仕組みが用意されています。

例えば、入力されたユーザーIDとパスワードが正しいかどうか確認するためには、データベースへアクセスしなければなりません。また、そもそもユーザー情報を事前に登録しておく必要があります。

このようなデータベースを扱う作業全般にPHPは対応できるのです。

なお、データベースを必要とする処理は、登録や更新、参照などがありますが、PHPはSQL文を実行できるため、大半の処理を実施できます。具体的に処理できるデータベースの動きについては、SQLを理解した方がスムーズであるため、必要に応じて学ぶようにしてみてください。

PHPでできるデータベースへのアクセスの例
  • データベースから商品の在庫情報を取得して「在庫あり」や「在庫なし」と表示
  • データベースから記事を取得し、最新の記事をブログのトップページに表示

PHPとHTML・JavaScriptの違い

PHPと、間違えられやすいものに、HTMLやJavaScriptなどが存在します。これらとの違いについて理解しておきましょう。

PHPとHTMLとの違い

PHPHTML
実行場所サーバー上で実行ブラウザ上で表示
役割動的コンテンツの生成、サーバーサイド処理ウェブページの構造と内容を定義
具体例時間に応じた挨拶メッセージの表示
データベースからのデータ取得
固定されたテキストや画像の表示
ページのレイアウト定義

PHPは動的にWebページを生成するためのプログラミング言語です。それに対して、HTMLは静的にWebページを表示させるという違いがあります。

どちらも「Webページを表示するという」観点では同じですが、動的であるか、静的であるかは大きく異なる部分です。

そのため、PHPは動的なものを生成しHTMLは静的なものを生成すると理解されるケースが多くなっています。

ただ、動的なWebページを生成するためには、画面を構成する要素であるHTMLが必要です。これを踏まえると、全く異なったものとは言い切れません。独立したものではなく、PHPの中にHTMLが組み込まれることも多々あります。

PHPとJavaScriptとの違い

PHPJavaScript
実行場所サーバー上で実行ブラウザ上で表示
役割サーバーサイドのロジック、データベース操作クライアントサイドの操作、動的な更新
具体例ユーザーログインシステム:
入力されたデータをデータベースで確認し、認証後に専用ページにリダイレクト
フォームのバリデーション:
入力内容をリアルタイムでチェックし、不正な入力があれば警告を表示

PHPと同様に動的な処理を担うプログラミング言語にJavaScriptがあります。

これらの大きな違いは、PHPがサーバーサイドのプログラミング言語であるのに対し、JavaScriptはクライアントサイドのプログラミング言語ということです。

難しいキーワードかもしれませんが、PHPはサーバー側で処理されるプログラミング言語であり、JavaScriptはWebブラウザなど、利用者側で処理されるものだと理解すれば良いでしょう。実行される場所が異なるため、実現できる処理の内容が異なっています。

例えば、PHPはサーバーサイドで動作するため、データベースサーバーにアクセスして情報の取得ができます。しかし、JavaScriptではそのような処理は基本的に実装できません。
また、JavaScriptではユーザーの操作に応じて画面を変更することが可能ですが、PHPではユーザーが操作する部分の検知ができず実装できない処理があります。

ポイント

PHPとJavaScriptはそれぞれが担う役割が異なるため、組み合わせて使うものだと理解した方が良いでしょう。

PHPの環境設定方法

実際にPHPを利用するならば、環境設定が必要です。ここからは、PHPの環境設定方法を具体的に解説していきます。

PHPのダウンロード

最初にPHPをダウンロードして、インストールする準備します。PHPは以下からダウンロードしましょう。

ダウンロード画面が用意されているため、必要なものを選択して、ダウンロードします。
なお、PHPには複数のバージョンが存在していて「8.3.6」や「8.2.18」などの選択が可能です。何かしら目的がある場合は、古いものを利用しますが、今回は最新版のPHP8.3を利用することとします。

Windows用のプログラミングが、ダウンロードできるようになっているため、こちらをダウンロードするようにしましょう。

ダウンロード:https://www.php.net/downloads

PHPのインストール

続いて、ダウンロードしてきたモジュールを利用してPHPをインストールします。

ただ、インストールとはいえども、ダウンロードした圧縮ファイルを解凍して、適切なディレクトリに展開するだけです。
場所は自由に選択できるため、今回は「C:\PHP」へと配置しました。

パスの設定

PHPは、コマンドラインからも利用できるプログラミング言語です。
実装したものをテスト的に実行する際は、ブラウザよりもコマンドラインの方が都合が良い場合があるでしょう。

そのため、PHPをインストールしたディレクトリへとパスを通しておき、簡単に利用できるようにする方法をおすすめします。パスを通す際は、以下の手順で登録していきましょう。今回はWindowsの手順を解説します。

パスの設定(Windows)

1.スタートメニューから「設定」をクリックします。

2.「システム」をクリックします。

3.詳細情報から「システムの詳細設定」をクリックします。

4.「環境変数」をクリックします。

5.システム環境変数にある「Path」を選択し、編集をクリックします。

6.新規をクリックして、PHPを展開したディレクトリ名を入力し、OKをクリックします。

7.作業が完了し、パスが通っているか確認するためには、以下のとおりPHPのプログラムをテスト的に実行してみると良いでしょう。

問題なく実行されたならば、パスが通っていると確認できます。

何かテストする際も、このようにコマンドプロンプトで実行すれば利便性が高まるため、必要に応じて使い分けしてください。

php.iniファイルの作成

PHPに関連する環境設定をつかさどるファイルとしてphp.iniがあります。

必ず作成するべきものではありませんが、必要に応じてこちらを作成しましょう。

例えば、追加で何かしらモジュールを読み込ませたり、PHPの根底となる部分を変更したい場合に作成します。
また、日本語の利用において文字化けが発生した際なども設定しなければなりません。今回は必要な部分だけをピックアップして紹介します。

まず、php.iniファイルを作成したい場合は、最初から用意されているテンプレートファイルを利用しましょう。

php.iniのテンプレート
  • php.ini-development:開発環境向け
  • php.ini-production:本番環境向け

これらのファイルは初期値が少し異なっているため、利便性が高いものをベースに修正することをおすすめします。
利用する際はコピーし「php.ini」にリネームしてから利用してください。

修正ポイントはいくつかありますが、最低限、対応してもらいたいことは日本語への対応です。
「extension=mbstring」で検索し、先頭の「;」を削除して保存しましょう。

他にもさまざまな設定に対応しているため、必要に応じて追加するようにしてください

PHPの記述ルール

実際にPHPを実装してみるために、基本的な技術ルールに絞って紹介します。

ファイル拡張子

PHPのプログラムを記述したファイルは「.php」のファイル拡張子を利用します。例えば以下のとおりです。

index.php

コンピュータは拡張子でファイルの種類を認識するため、この拡張子以外は認められません。

ソースコードの記述場所

PHPは「<?php」と「?>」の間にソースコードを記述するルールです。例えば、以下のとおり記述します。

<?php echo '<h1>Hello World!</h1>' ;?>

なお、PHPファイルの中にHTMLを組み込むことも可能です。

<html>
<body>
<?php echo '<h1>Hello World!</h1>' ;?>
</body>
</html>

文末はセミコロン

プログラムを記述する際は、命令コードの末尾にセミコロン(;)を記述するルールです。

<?php 
echo '<h1>' ;
echo 'Hello World!' ;
echo '</h1>' ;
?>

コメントの付与

PHPでコメントを付与する方法は3種類あり、1行のコメントと2行以上を許容するコメントが選択できます。

<?php
//1行のみのコメント
#1行のみのコメント
/*1行のみのコメント*/

/*
2行以上のコメント
2行以上のコメント
*/
?>

文字列の結合

文字列を結合したい場合には「ドット(.)」を利用します。

<?php 
echo '<h1>' .'Hello World!'.'</h1>' ;
?>
ポイント

文字列の結合方法はプログラミング言語によって違いが出やすい部分であるため、正しく押さえておきましょう。

PHPの基本的な文法

PHPの基本的な文法は難しいものではありません。最低限、動作させてみるために理解しておきたいものを紹介します。

変数の定義

PHPで変数を定義する際はドルマーク($)の後ろに変数名を記述して定義します。また、値を代入する場合はイコール(=)を使用します。

<?php 
$name = “ValueNote”;
echo $name;
?>

なお、PHPで変数を定義するためにはルールがあり、以下を考慮しなければなりません。

変数の基本ルール
  • ドルマーク($)が必須
  • 大文字と小文字が区別される
  • 変数名の先頭に数字は利用できない
  • 変数名は半角英数字とアンダースコアのみ利用できる

演算子

PHPでは四則演算や比較演算、論理演算が可能であり、それぞれに演算子が用意されています。例えば、四則演算では以下のように記述します。

<?php 
$keisan = 1 + 3 *4 /2;
echo $keisan; # 7
?>

また、比較や論理演算子にも対応しています。

20<= $age && $age<=60 #$ageが20以上かつ60以下

これらはif文の作成など幅広い箇所で利用するため、基本的な文法として押さえておきましょう。

IF文

プログラミングにおいてif文(もし~ならば)は多用され、PHPの場合は以下のとおり記述します。

<?php 
$age = 25;
if(20<= $age && $age<=60) {
echo '20歳以上60歳以下です';
} else {
echo '19歳以下もしくは61歳以上です';
}
?>

関数の作成

同じ処理を何度も利用する場合には関数を作成するケースが一般的です。関数は「function」を利用して作成します。

<?php 
#年齢をチェックする関数
function ageCheck($check){
if(20<= $check && $check<=60) {
echo '20歳以上60歳以下です';
} else {
echo '19歳以下もしくは61歳以上です';
}
}

$age = 25;
#関数の実行
ageCheck($age); #20歳以上60歳以下です
?>

まとめ

PHPとはどのようなプログラミング言語であるかについて解説しました。

PHPは、Web系のプログラミング言語の中でも、サーバーサイドで動作するものであり、動的なWebページの生成に利用されます。
また、データベースへと接続できる仕組みが用意されているため、データベースを利用するアプリケーションの開発にも対応されるものです。

近年はPythonなどWeb系のプログラミング言語がPHPに代わり採用される機会が増えていますが、まだまだPHPは根強い需要のあるプログラミングと考えて良いでしょう。

PHPを利用するためには、公式サイトからモジュールをダウンロードしてパソコンやサーバーに配置するだけです。特に難しい準備が必要ないため、自分たちで簡単に始められるでしょう。

ただ、詳細の部分は環境設定が必要となるため、自分で構築するのではなく、レンタルサーバーの利用をおすすめします。

コアサーバーであれば、最初からPHPがインストールされ、基本的な設定も完了しています。ユーザーである皆さんは、プログラムを作成して配置するだけで簡単に実行できるのです。安価で高速なPHPサーバーを利用できるため、コアサーバーをぜひお試しください。

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執筆者:薮内 貴之様

SAPベーシスからAWSなどインフラを好みつつ、ITコンサルを担当しています。会計システムや生産システムの法規制対応など、ニッチながらも企業を支える分野が好きです。

Posted by admin-dev


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