フリーランスで副業する方法(第2回:未経験でもフリーランスエンジニアになる方法)

2022年2月4日User Note

前回は、フリーランスで副業する方法(第1回:経験者がフリーランスエンジニアになる)を解説しました。

今回は、未経験からフリーランスエンジニアになる方法を解説します。

フリーランスエンジニアとして学習する方法や、選ぶスキルセットについては、フリーランスで副業する方法(第1回:経験者がフリーランスエンジニアになる)を参考にしてみてください。

フリーランスエンジニアだけでなく、他の職種のフリーランスとして活動する際に必要な開業手続き、受注、注意点、福利厚生、売上を上げるより重要なことについては、皆様からの反響に応じ、フリーランスで副業する方法(第3回:フリーランスの手続きや長く続けるための制度)を執筆する予定がございます。

未経験からフリーランスになるということ

Youtubeでも、未経験からフリーランスエンジニアになるのは無理だという意見や、1ヶ月学習したらすぐに数十万稼げるという意見まで様々です。

私は、どちらの考え方も正しいと思います。

なぜなら、未経験という単語の中に、各人がどのような人生を歩んできたかという様々なバックグラウンドが含まれているためです。

少なくとも、未経験から月額数万円稼ぐ事は可能です。

エンジニアとしては未経験だが、他の業界での経験を活かしてWebサービスの開発を行う場合などは、月額数十万稼ぐことも可能です。

もちろん、時給換算にすると、最低賃金を大きく下回る金額になりますが、将来的にほとんど働かなくても稼ぐことさえ可能なのがフリーランスです。

飲食店開業との比較難易度

あくまで個人的な意見ですが、飲食店等を開業するよりは、フリーランスエンジニアのほうが廃業率は低いと考えます。

飲食店を比較対象に例示しているのは、誰しも一度は飲食店をオープンさせたいと思うでしょうし、実際簡単に飲食店開業は可能です。

しかし、飲食店開業には初期費用が1000万円単位で必要であり、毎月の家賃も数十万円必要なため、売上がないときの廃業リスクが高いという比較例としてお伝えさせて頂きました。

飲食店開業に比べると、フリーランスエンジニアは、自宅で開業できるため、初期費用も固定費もほとんどかかりません。

士業開業との比較難易度

士業というのは、弁護士、司法書士、税理士、公認会計士など、国家資格を持っている人だけが受注できる仕事です。

該当する国家資格を持っていないのに、該当する仕事をすると法律違反になるため、独占業務とも言われます。

士業も、フリーランスエンジニアと同様、初期費用と固定費がほとんどかかりません。

ただ、士業を開始するためには、難易度の高い国家資格に合格する必要があります。

これに対し、フリーランスエンジニアになるためには資格不要です。

専門学校やオンラインスクールについて

未経験からフリーランスエンジニアとして活動するためには、専門技術を身につける必要があります。

もちろん、独学で専門技術を身につけることも可能ですが、専門学校やオンラインスクールを活用することで効率よく技術を習得できる場合もあります。

今回は、プログラミングという科目において、専門学校、職業訓練、オンラインスクールの3種類で講座を受け持った経験から、各学習形態の特徴を解説します。

フリーランスになる場合、どの学習形態が良いかと言われると、学習形態と受講生によりけりという答えになります。

なぜなら、どの形態であっても、フリーランスエンジニアになった受講生がいる為です。

そのような身も蓋もない話では参考にならないため、各学習形態の目的と注意点を解説しておきます。

  1. 専門学校
  2. 職業訓練
  3. オンラインプログラミングスクール
種類専門学校職業訓練オンラインプログラミングスクール
年数1-3年3ヶ月-2年2-6ヶ月
費用70-100万円無料(給付金あり)20-50万円
目的学位・就職就職就職・転職・起業

専門学校

専門学校は、1-3年程度かけて、専門的な学習を中心に行う学校です。

主に高校卒業後に進学する進路で、最終目的は専門学校卒業資格である「専門士」、「高度専門士」を得ることが目的です。

料金は年間70-100万円程度を考えると良いです。

注意点としては、条件があえば割と誰でも入学できる為、進学してくる受講生の学力の差が激しいという事です。

同じクラスで学力の差が激しいと、自分自身のやる気が高くても、それに見合う講義が提供されることは難しいと考えたほうが良いです。

職業訓練

職業訓練を利用する場合、職業訓練給付金を利用することで3ヶ月から2年程度の専門的な学習を受講できます。

個人的な感想として、専門学校より職業訓練の方が、より専門的な学習を行います。

これは、職業訓練後、かならず就職するという目的の為に、税金が投入されている事や、職業訓練に来る受講生は一定の試験が存在するためです。

料金は無料で、職業訓練給付金を貰う場合は、毎月給付金が支給されます。

つまり、お金をもらいながら勉強できます。

注意点としては、短すぎる職業訓練の場合、詰め込み学習して習得できる技術が少ないという事です。

オンラインプログラミングスクール

オンラインプログラミングスクールは、1-2ヶ月程度で一定以上の成果物を実装する学習を行います。

最終的に支払う料金は専門学校より少なく、得られる技術は職業訓練より多いです。

注意点としては、よく調べて利用したほうが良いです。

どのプログラミングスクールが良いといことは一概には言えません。

選ぶ上で考えるべき点は1つだけです。

自分が発注主だったら、このプログラミングスクールのカリキュラム、先生、卒業制作物を実績として出した時に、より発注する可能性が高いプログラミングスクールを選ぶと良いです。

SNSなどの評価ではなく、あくまで自分が発注主で、大金をかけて制作物を依頼する場合に、どのスクールのカリキュラム、先生、卒業制作物を提示する相手と契約したいかになります。

フリーランスとは、結局自分がやりたい仕事を、自分がやりたい相手とやるのが一番ストレスがないです。

そういう意味で、オンラインプログラミングスクールを選ぶ基準も、自分がどう思うかを最優先で考えてみてください。

Web制作受注(未経験フリーランスエンジニアの仕事)

Web制作というのは、ホームページやランディングページと呼ばれるものを制作する仕事です。

一般的には、発注主が提示するデザインカンプ(デザイン案)通りに、HTMLとCSSとJavaScriptという技術を利用して制作します。

単価は安いのですが、簡単な制作物案件も存在するため、未経験から受注すること自体は可能です。

未経験のフリーランスエンジニアがクラウドソーシングでWeb制作の受注する場合、単価を下げるか納期を短くする方法があります。

単価を下げるか納期を短くする方法で実績を積んでから、お住まいの周辺の商店に対して、Web制作の営業をしていただくとスムーズです。

単価を下げるか納期を短くする方法で作成した実績をポートフォリオにして、周辺の商店に提案営業することで、提案価格や大体の納期を把握した状態で提案が可能になります。

また、直接顧客に提案する場合は、クラウドソーシングの価格よりも高めに提案が可能です。

是非、顧客の要望を汲み取り、当初の要望以上の制作物を納めながら、近所ですぐに対応してくれるフリーランスエンジニアを目指してみてください。

Web制作で利用するサーバーとしては、月額183円から利用できるValueServerをおすすめします。

もちろん、制作物が増えてきたらコアサーバーv2などに乗り換えたほうが良いのですが、Web制作メインで活動を始める場合は、バリューサーバーがお手軽で良いですよ。


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またWeb制作メインで活動するが自分のフリーランスサイトは、ブログやポートフォリオを定期的に更新したいという方もいらっしゃると思います。

その場合は、WordPressを利用していただくと良いです。

もちろん、WordPress未経験の方にとって、WordPressのインストールやサーバー設定にご不安があると思います。

そんな時は、おまかせスタートオプションを利用していただくと良いです。

14080円(2022年1月現在)で、メールの設定 / SSL設定 / DNS設定 /CMSインストール(WordPressなど)/ 初期設定サポートをしてくれるのは安心です。

未経験者が時給1000円で14時間かけても、これらの設定を完了することは不可能なので、頼んだほうが良いと思います。

実は私もついさっき見つけたのですが、設定する担当者の人件費を考えたら赤字のような気もするので、いまのうちにぜひ使ってみてください。

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Webサービス受注(未経験フリーランスエンジニアの仕事)

Webサービスとは、RubyOnRailsや、Laravelや、WordPressを利用し、データベースの内容を連動させ、様々な機能があるアプリケーションです。

今ご覧いただいているブログや、インスタグラムなどのソーシャルネットワークシステムもWebサービスです。

Webサービスを受注することは、Web制作を受注することに比べ、難易度が高いです。

これは、フリーランスで副業する方法(第1回:経験者がフリーランスエンジニアになる)で解説したように、3年以上実務経験を積んだエンジニアと、経験値で勝負する必要があるためです。

大規模になればなるほど要求技術は高くなるため、未経験での受注は難しいです。

そうは言っても、Webサービスを発注する時点で数百万円単位の発注金額になるため、学習期間中に発注されるWebサービスと似たようなアプリケーション開発実績があれば、単価を大幅に下げることで受注が可能になります。

学習期間中に開発したWebサービスをテストサイトとして動作させておくことを、ポートフォリオの準備といいます。

Webサービスをポートフォリオとして準備する場合には、レンタルサーバーの契約をしておくほうが良いので、フリーランスで副業する方法(第1回:経験者がフリーランスエンジニアになる)のサンプルサイト、テストサイトの表示記事も参考にしてみてください。

クラウドソーシングでの制作実績ができたら、お住まいの周辺にある事業会社に対して、Webサービスの提案を行ってみてください。

ここで言う事業会社とは、IT関係ではない企業で、製品製造・販売・サービス提供を主事業として経営している企業です。

例えば、近所で複数店舗を運営している企業や、法人向けに製造販売している企業などがおすすめです。

事業会社へのWebサービス営業は、完全に提案能力が物を言う世界です。

未経験からWebサービス受注する場合は、受託開発を行うことが一般的です。

受託開発とは、事業会社の要求通りのWebサービスを構築することです。

発注主である事業会社としては、本当に要求通りのWebサービスが完成するかが一番心配です。

つまり、発注主の心配事を解決しておけば、未経験でも受注率があがります。

受注率を上げるために、クラウドソーシングで制作するWebサービスと似ているサンプルサービスを、ポートフォリオで動作させておくと良いです。

実際に、複数Webサービスのデモ動作をサンプルサイトとして構築する方法は、コアサーバーv2にクリックだけで10種類の業務アプリを無料で構築する方法(第1回)を参考にしてみてください。

顧客からすると、サンプルサイトを見ることで、フリーランスエンジニアに何ができるかを把握できます。

学習中に、できるだけたくさんのサンプルサービスを構築し、クラウドソーシング時に提案できる状態にしておきましょう。

Webサービスをポートフォリオとしてサンプル動作させる場合は、コアサーバーv2の契約をおすすめします。

最新EPYC CPU64コア128スレッド、最大1TBメモリ、NVMe SSD RAID10の保存領域、10Gbps高速回線を利用しているレンタルサーバーは、Webサービスのサンプルサービスを複数提供する上でもメリットが多いです。

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オリジナルサービス受注(未経験フリーランスエンジニアの仕事)

Web制作を受注する事とWebサービスを受注する事は、競合のフリーランスエンジニアが多いため、コミュニケーションスキルと提案能力で差別化を行う必要がありました。

つまり、Web制作を受注する事とWebサービスを受注する事は、エンジニアとしては未経験だが、他分野での人生経験は必要だという事を表しています。

これは、他分野での営業・提案経験が無い場合は、差別化が難しく、非常に競争が激しい市場だと言えます。

Webサービスを開発する場合は、他分野での経験ではなく、Webサービスのアイデアや、完成させる技術力で勝負ができます。

Webサービスをどのように開発していくかについては、学習期間中にしっかり学び、収益を上げるレベルではなくとも、簡単なWebサービスを1つは構築しておくと良いです。

そのために、どのような学習形態を選択するかについては、専門学校やオンラインスクールについてを参考にしてみてください。

専門学校やオンラインスクールで教えてくれない重要な点を1つだけお伝えすると、最初にドメインを取得すると良いです。

Webサーバーの契約も重要ですが、最初にドメインを考え、登録することで、やりきる気持ちを植え付けることが可能です。

オリジナルWebサービスを開発することは、気持ちとの戦いになります。

これは、オリジナルWebサービスは、誰かがお金を払ってくれているわけでもなく、納期が有るわけでもなく、やってもやらなくても良いという状況だからです。

したがって、最初にドメイン取得を行ってみてください。

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そして、素晴らしいアイデアと実現できる技術力があれば、Webサービスを開発してフリーランスエンジニアとしての一歩を踏み出し、世界的なWebサービスに成長させてみてください。

Webサービスが順調に収益を上げ始めると、ほとんど働かなくても稼ぐことさえ可能なのは事実です。

もちろん、収益を上げ始めるまでが大変なことも事実です。

それまでの経験を掛け算する(未経験フリーランスエンジニアの仕事)

Web制作を受注する仕事と、Webサービスを受注する仕事は、Webサービスを開発する仕事に比べて難易度が低い変わりに、競争率が非常に高い仕事でした。

フリーランスエンジニアとして活動し続けるには、如何に競争率が低く、自分自身の経験を活かせるかが重要です。

転職業界でよく言われる言葉として、経験と掛け算するという言葉があります。

これは、1つの専門性を磨くより、複数の専門性を掛け合わせたほうが、転職時の市場価値が上がるというものです。

なぜ、1つの専門性を磨くよりよいかと言うと、1つの専門性を磨くということは、学力という専門性で言えば東京大学の競合と入試得点で戦うということを意味します。

自分に学力が有ると思っている人は、自分の周辺の人と比べた時に学力が有ると感じていますが、学力だけで勝負すればもっと頭の良い人はたくさんいるから、相対的に自分の価値は下がります。

もし、複数の専門性をかけ合わせると評価は一変します。

例えば、ニッチな分野の営業経験を3年積み、プログラミングができるだけで、ニッチな分野の事業会社に対してWeb開発の提案営業ができるようになります。

ニッチな分野の営業経験を3年積んで、プログラミングができることは、東京大学の競合と入試得点で競うより楽なだけでなく、フリーランスエンジニアとしての価値は高くなります。

製造業の経験を活かす

製造業企業では、ホームページを活かしきれてない企業がたくさんあります。

各企業で製造している商品とその魅力だけでなく、SNSを活用した販売促進方法など、製造業独自の悩みも多いです。

これまで製造業に携わった人であれば、製造業独自の悩みを解決できるWeb制作の提案が可能なのではないかと思います。

実際、製造業専門のホームページ制作のみ行っている企業はたくさんあり、まだまだ開拓の余地はあるようです。

サービス業の経験を活かす

日本のサービス業は、いまだマンパワーで運営し、経営層のIT活用が疎かになっている分野の一つです。

例えば、求人する場合、1週間数十万の求人広告を言われるがまま出稿しています。

これは、サービス業につきたい人、サービス業に経験を活かせる人だけをマッチングするWebサービスの構築が可能であることを意味しています。

例えば、ホームページも丸投げで、何処にでも有るようなポートフォリオのホームページであることが多いです。

これは、サービス業で提供しているサービスを、顧客と直接コミュニケーションしながら、広く深く広めていくWebサービスの可能性を示唆しています。

サービス業での経験の中から、解決できるアイデアを探して、Web制作やWebサービス開発に活かすことが可能です。

人生すべての経験を活かす

フリーランスエンジニアとして活動する場合、相手組織に対して、自分の人生経験とプログラミング技術を掛け算することで、如何に魅力を伝えることができるかが重要です。

例えば、デジタル庁長官石倉洋子氏の例です。

石倉洋子氏は、エンジニアとしては職歴がありませんが、デジタル庁初代長官として活躍されています。

フリーランスエンジニアも任期付きの仕事を受注しますが、〇〇庁長官という職も任期付きの仕事です。

報道記事によると、石倉洋子氏は、エンジニアとしての知識を、オンライン学習で身につけられたうえで、それまでのご経験を踏まえて就任されました。

つまり、エンジニアとしての技術力だけではデジタル庁長官に就任することはできませんが、プログラミング学習経験が無い石倉洋子氏がデジタル庁長官に就任することも難しいと思います。

そういう意味で、石倉洋子氏のそれまでの人生とプログラミング学習経験の掛け算の結果、デジタル庁長官に就任されたと感じました。。

これまでの人生経験を活かしつつ、他企業、他業種の組織に対して、人生経験とプログラミング技術の掛け算による売り込みをかけてみては如何でしょうか。

まとめ

今回は、未経験でもフリーランスエンジニアになる方法を解説しました。

前回は、フリーランスで副業する方法(第1回:経験者がフリーランスエンジニアになる)を解説したように、経験者であってもフリーランスになるためには、あらかじめスキルセットを考えて実務経験を積む必要がありました。

未経験からフリーランスエンジニアになるためには、経験者がフリーランスエンジニアになる方法の記事を参考に、経験者に必要な考え方も習得していただくと良いですよ。

フリーランスエンジニアだけでなく、他の職種のフリーランスとして活動する際に必要な開業手続き、受注、注意点、福利厚生、売上を上げるより重要なことについては、皆様からの反響に応じ、フリーランスで副業する方法(第3回:フリーランスの手続きや長く続けるための制度)を執筆する予定がございます。

専門学校やオンラインスクールについては、未経験でフリーランスエンジニアになるための情報を解説しました。

未経験フリーランスエンジニアの仕事では、未経験で始めることができるフリーランスエンジニアの仕事について解説しました。

未経験から簡単に稼ぐことはできませんが、一番リスクが高いことは、「リスクを恐れていては何もできない、だから起業して大成功しよう!」というノリだけで起業してしまうことだと考えます。

私も未経験からフリーランスエンジニアになったので、未経験からフリーランスエンジニアになりたい人には、学習期間を経て向き不向きを判断した上で、ひとりひとりが幸せになる生き方を応援しております。

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執筆者:中本 賢吾様

アジマッチ有限会社(https://asimatch.com) 社長。基幹システムと連携したWebサービス開発から、AIを利用した機械学習の設計、開発、人材育成まで幅広い業務実績。最近は、スタートアップ企業のマネジメント業務のお声がけいただくことが多いです。

Posted by admin-dev


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