.comや.netドメインで暗号通貨(仮想通貨)の入金・送金先やNFT受け取り先の指定が可能に!
現在、暗号通貨(仮想通貨)の入金や送金、NFTの受け取りにあたっては、一般的なウォレットアドレスが必要です。
それぞれがウォレットのサービスに登録し、そこで発行されるアドレスを利用して暗号通貨をやり取りします。
ただ、ウォレットアドレスはその特徴から非常に長く複雑であることが大きなデメリットです。
この問題を解決する方法として、DNSドメインを使ったウォレットアドレスへの名前解決があります。
今まではNFTドメイン(Web3ドメイン)を利用する必要がありましたが、バリュードメインの新サービスを利用すると一般的な「.com」「.net」などでもやり取りできるようになりました。
ぜひ、便利になったDNSドメインを利用した暗号通貨の送受信をバリュードメインでお試しください。
今回は、ウォレットアドレスの基本から、DNSドメインを利用した暗号通貨のやり取りについて解説します。
ウォレットアドレスとは
ウォレットアドレスとは、暗号通貨(仮想通貨)の送受信に必要なものです。
一般的に、複雑な英数字が組み合わせた約30文字の暗号アドレスが利用され、1文字でも間違えてしまうとやり取りに失敗してしまいます。
場合によっては、意図しないウォレットに送金されてしまい、資産を失ってしまうのです。例えるならば銀行口座のようなもので、誤って送金すると暗号通貨が失われてしまいます。
ブロックチェーンの特徴を踏まえると、誤って送金してしまった暗号通貨は簡単に回収できません。
ブロックチェーン上に情報が記録されてしまうため、簡単にキャンセルできないのです。
そのため、ウォレットアドレスを間違えて送金してしまうと、基本的には取り返しのつかない状況になってしまいます。
なお、暗号通貨を投資目的で保有する場合は、投資サービスを提供する会社などがウォレットを保有しています。
ウォレットアドレスを利用者が意識することはありませんが、このような場合でもやり取りのためにウォレットアドレスが存在するのです。
Web3ドメインでの送受信だけでなく、DNS(.com/.netなど)ドメインにも拡大
ウォレットアドレスは複雑な英数字の羅列であり、簡単に記憶できるものではありません。
そのため、ウォレットアドレスをそのまま利用するのではなくWeb3ドメインが利用されていました。Web3ドメインとは、以下のようなドメインを指します。
- .crypto
- .polygon
- .blockchain
一般的に普及しているものではなく、ブロックチェーンなどWeb3に関する技術でのみ利用されているドメインです。
メールアドレスなどにも適用する技術が生み出されていますが、対応しているアプリケーションが少ないのが現状です。
まだまだ、開発途中と言える技術であり、今後の成長が期待されています。
しかし、技術の進化によってWeb3向けのドメインだけではなく、Web2のDNSドメインでもウォレットアドレスの置き換えができるようになりました。
Web2ドメインとはDNSドメインとも呼ばれるもので、例えば従来から利用されている以下のドメインが該当します。
- .com
- .net
また、これらのドメインを利用して暗号通貨(仮想通貨)を送金できるように仕様が拡大されました。
例えば、約30文字のウォレットアドレスに代えて「yourdomain.com(取得済みドメイン)」などの覚えやすいDNSドメインで送受信できるようになったのです。
世の中に浸透しているドメインを利用して、暗号通貨のやり取りができるようになっています。
ドメインを利用しての送受信については、対応しているウォレットアプリを利用しなければなりません。ウォレットアドレスの名前解決は、全てのアプリが対応しているわけではなく、現在は一部に限られています。
これから拡大していくとは思われますが、今すぐに使いたいならば、その点に注意が必要です。
DNSドメインでウォレットアドレスへの名前解決とは
DNSドメインを利用したウォレットアドレスへの名前解決とは、ドメインのTXTに専用のレコードを追加しておいて、ETHアドレスを解決することを指します。
簡単に言い換えると、ドメインとウォレットアドレスを連携させておき、ドメイン名だけでETHアドレスの代わりとするのです。
名前解決にあたっては、利用するドメインのDNSSECを有効化しなければなりません。これは、真正性と完全性を保証するための技術です。
事前に公開鍵と秘密鍵を利用して、DNSを安全に利用できる状況を確立しておき、その状態で暗号通貨(仮想通貨)などのやり取りに利用します。なお、DNSSECは昔から存在する技術で、今回のような暗号通貨のやり取りに向けて開発された技術ではありません。
続いて、セキュリティが高められたドメインに対して、TXTレコードでETHアドレスを設定します。
詳細は後ほど解説しますが、特定のルールに沿ってレコードを追加することで、ドメインから名前解決できるようになるのです。これら一連の設定が完了すれば、DNSドメインでウォレットアドレスへの名前解決が実現できます。
DNSドメインでウォレットアドレスへの名前解決ってどんなことができるの?
DNSドメインで名前解決できるようになると、利便性が非常に高まります。
今までのように、複雑なウォレットアドレスをコピー&ペーストする必要はなくなり、自分が暗記しやすいドメイン名だけを伝えればよくなるのです。つまり、暗号通貨(仮想通貨)やNFTの送受信が実施しやすくなります。
このような説明だけを聞くと「Web3ドメインを利用すれば良いのではないか」と考える人がいるでしょう。
確かに、ウォレットを利用するという観点だけであれば、この考えは間違いではありません。ValueDomainでも、Value Domain Web3でWeb3ドメインを利用した暗号通貨の送金サービスを提供しています。
Web3ドメインとWeb2ドメインには以下ような違いがあります。
項目 | Web3ドメイン | Web2ドメイン |
---|---|---|
ウォレットアドレスの名前解決 | 当初より設定可能 | (拡張されたため)設定可能 |
Webサイトの公開 | Braveなど一部のブラウザ向けに対して公開可能 | 一般的なWebサイトとして公開可能 |
メールアドレスの作成 | 簡単に作成が可能 ※DmailなどWeb3でのメールあり | 簡単に作成が可能 |
対応レジストラ | 一部に限られる | 非常に多い |
所有権 | 所有者 (サードパーティの介入なしに直接管理や転送が可能) | レジストラによって管理 (規約に従って制限される) |
セキュリティ | 分散データによりセキュリティ向上 | サイバー攻撃やサービス提供者の政策変更によるリスクあり |
DNSドメインに拡張されることで「メールアドレスやWebサイトと同じドメイン」を利用しやすくなります。
例えば、個人事業主がWebサイトを公開、メールも利用し暗号通貨での支払いも受け付ける場合、全て同じドメインで完結できます。
管理の手間が軽減されたり、ブランドを統一できたりするという観点で、大きなメリットがあります。
またWeb3ドメインは、所有者が完全な制御権を持つことでサードパーティの介入なしに直接管理や転送が可能であったり、分散化された特性によりシステム全体のセキュリティが向上するといった利点があります。
- Web2ドメイン・Web3ドメイン共にブロックチェーンアドレスの名前解決が可能になった
- それぞれできることが異なるため、今後のWEB3時代を見据えてドメインを取得する際はWeb2ドメインもWeb3ドメインどちらも同じの文字列で取得しておくのがおすすめ
DNSドメインでウォレットアドレスへの名前解決を設定する方法
DNSドメインでウォレットアドレスへの名前解決を実現するためには、上記で解説したような事前の設定が必要です。
今回はバリュードメインにおいて、どのような手順で設定すれば良いかをテストアカウントの「takogeso.com」を使用して、実際に設定しながら解説します。
なお、ネームサーバーの設定はValueDomainかその他のサービスのどちらかだけで完結するため、以下の流れで読み進めてください。
- ValueDomainを利用する場合:
コンソールのDNSSEC設定を有効化し、ETHウォレットアドレス入力画面にアドレスを入力 - Cloudflareなど別のネームサーバーを利用する場合:
DSレコードの発行およびDNSSCEの有効化とTXTレコードの追加
DNSSECの有効化
最初に、ウォレットアドレスに利用するドメインでDNSSECを有効にしなければなりません。有効化するためには署名が必要となり、今回はValueDomainのサービスを利用する場合とCloudflare CDNを活用する場合を解説します。
ValueDomainで設定する場合
DNSSECを有効にするためには、バリュードメインネームサーバー(ns*.value-domain.com)を利用している必要があります。
バリュードメインで取得したドメインならば問題ないと考えられますが、以下を念のために確認しましょう。
事前準備が完了していれば、続いては各ドメインのネームサーバー設定画面中程にある「DNSSEC設定」の「有効にする」をクリックします。
一定時間が経過後、ネームサーバー設定画面に戻り、以下のように「有効」および「DSレコード」が表示されていれば作業は完了です。
自分でDSレコードを転記する必要はなく、自動的に入力が完了します。
Cloudflare CDNを利用する場合
事前にアカウントを発行している前提で進めるため、もし発行できていない場合は事前に対応してください。
アカウントの発行ができているならば、Cloudflareにログインしてドメインを登録します。Webサイトからドメインを入力して登録しましょう。
ドメインの登録ができたならば、続いてはDNSSECの設定に必要な暗号化された署名を発行します。
ドメインが登録されたページで、「DNS」のタブを開き「設定」をクリックしましょう。遷移した先のページに「DNSSECを有効化」とのボタンがあるため、こちらをクリックします。
クリックすると、しばらく待機するように指示があります。
そのまま待機していると「DNSSECを有効にする方法」というポップアップが立ち上がり、この中にいくつかの情報が記載されているはずです。この中で必要なものはDSレコードであるため、画像の赤枠部分に注目しましょう。
固有の番号であるため、画像では白く塗りつぶしています。ただ、この中でも「DS」に続く部分の情報が必要となるため、抜粋して利用してください。画像では、塗りつぶしている部分から白く塗りつぶしてる部分の最後までが必要です。
なお、この文字列にはハッシュアルゴリズムの種類や公開鍵、ダイジェストの種類や内容などが含まれています。
複雑な内容であるため、今回は詳細について割愛しますが、暗号化に必要な一連の情報をコピーするとイメージすれば良いでしょう。
DSレコードの追加
DSレコードの準備が完了すれば、続いてはValueDomainでドメインの設定を追加します。
コンソールにログインして、レコードを設定したいドメインの「ネームサーバー」ボタンをクリックしましょう。
ネームサーバー変更画面が表示されるため、ページをスクロールして「DNSSECで使用する署名鍵を設定」を探し署名鍵1へ、先ほど控えたDSレコードの内容を入力し、変更をクリックしてください。
10分ほどすると、DNSSECが有効になっているため、whoisなどで「DNSSEC: signedDelegation」と表示されていることを確認してみましょう。
ETHアドレスの設定
DNSSECの有効化が完了したならば、続いては解決したいETHアドレスを設定します。
手動で登録する場合とValueDomainの機能を利用する場合を解説します。
手動で登録する場合
ドメインのTXTレコードに、下記の形式でアドレスを設定しましょう。
ENS1 dnsname.ens.eth {ETHアドレス}
Cloudflareを利用している場合は、メニューから「DNS>レコード」をクリックします。
今回は、テスト用のウォレットに連携するものとして、赤枠の部分のレコードを追加しました。
ValueDomainのENS名前解決を利用する場合
DNS設定ページ中程に「Web3 ENS名前解決設定」との欄が設けられています。
こちらにドメインと紐づけたいETHウォレットアドレスを入力します。
この状態で保存するだけで、ウォレットアドレスとの連携が完了するため、TXTレコードを自分で設定する必要がありません。
なお、どちらの場合でも一定時間が経過すると「ENS Name Lookup」などのサービスでETHアドレスを解決できるようになります。
以下のようにウォレットアドレスが表示されれば、DNSドメインとウォレットアドレスの関連付けに成功しています。
This name resolves to 0xABCDEFG123456HILKLM7890
ウォレットアプリでの送金
DNSドメインとETHアドレスの関連付けが完了すれば、各種ウォレットアプリで送金などができます。
ただ、ENS名前解決に対応しているものを利用する必要があるため「MetaMask」などのアプリを利用しましょう。今回はGoogle Chromの拡張版機能を利用し、保有しているウォレットからDNSドメインで暗号通貨(仮想通貨)を送信するケースを想定します。
画像のとおり、送金の画面にドメインである「takogeso.com」を入力すると、赤い四角部分のようにチェックマークが入ります。
このチェックマークが入っていれば、DNSドメインでETHアドレスが解決されたことを意味します。解決できなかった場合は、エラーが表示されるため一目でわかるでしょう。
これら一連の流れを準備しておくことで、DNSドメインのENSを利用したウォレットアドレスの名前解決が可能です。
今回はテスト環境であり、実際に送金する部分は紹介していませんが、名前解決までできていれば簡単にDNSドメインで送金ができます。
ValueDomainならばDNSドメインとETHウォレットアドレスの連携がより簡単!
一般的にDNSドメインにETHウォレットアドレスを連携するためには、DNSSECを有効にした状態で、TXTドメインを追加しなければなりません。
今回であれば、下記の手順となります。
- 【ValueDomainネームサーバーをお使いの場合】
ValueDomain側でDNSSECを有効 だけでOK! - 【cloudflareネームサーバーをお使いの場合】
CF側でDNSSEC有効→VDでDSレコードを登録
Cloudflare CDNを活用してDNSSECを有効にして、ValueDomainでDSレコードを手動追加、そこからETHウォレットアドレスを登録するという手間が生じます。
しかし、ValueDomainネームサーバーを利用すると、解説したとおり画面からボタンをクリックするだけで、DNSSECの有効化が可能です。
自分自身でDSレコードを取得、コピーして設定する手間は一切生じません。
また、Cloudflareのように別のサービスに登録したり管理したりする手間もなくなるため、ぜひバリュードメインでDNSドメインとETHウォレットアドレスの連携をお試しください。
まとめ:今後、Web3とWeb2がより近くなる可能性も
DNSドメインを利用したETHアドレスの名前解決は、Web3とWeb2の融合といえます。
最初は、Web3のみで利用できる技術でしたが、Web2に拡大され、今やほぼ同じように利用できるのです。
一昔前まで、Web3とWeb2は大きく違うものでしたが、今回の事例のようにその垣根は狭くなっています。
今後も、Web3とWeb2はさらに近い技術となるかもしれません。
例えば、Web3でのWebサイト公開やメール送信は、取得できるドメインに限りがあり、対応しているサービスもごく一部です。しかし、今後は暗号通貨(仮想通貨)のように技術の拡大や統合が起こり、現在のような非常に使いやすい仕組みとなっていくことでしょう。
まずは、便利になったDNSドメインを利用した暗号通貨の送受信をバリュードメインでお試しください。
Web2ドメインとWeb3ドメインは融合しつつあるものの、それぞれの特性が異なります。
今後のWEB3時代を見据えてドメインを取得する際はWeb2ドメインもWeb3ドメインどちらも同じの文字列で取得しておくのが良いでしょう。
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