MXレコードとは?役割と確認方法についてわかりやすく解説!
特定のドメインへメールを送受信するために欠かせないDNSレコードが、MXレコードです。MXレコードに誤りがある場合、メールを正常に送受信できない恐れがあります。
この記事ではMXレコードについて、以下の内容を解説しています。
MXレコードの設定方法もわかるようになっているので、ぜひご一読ください。
MXレコードとは?役割についてわかりやすく解説
MXレコードとは「Mail Exchanger record」を略称とするDNSレコードの一種です。MXレコードの役割は、独自ドメインの電子メールを指定したメールサーバーへ送受信することです。
MXレコードの書式
MXレコードは「(ドメイン名・ホスト名) IN MX(優先度) (メールサーバーホスト名)」で表記されます。
ここからは、MXレコードを構成する以下の要素について、それぞれ解説します。
- ドメイン名
- 優先度(プリファレンス値)
- メールサーバー
順番に見ていきましょう。
ドメイン名
MXレコードを書く際は冒頭に、自身が保有しているドメイン名を入力する必要があります。ドメインとはインターネット上にある識別番号のようなもので、メールアドレスで言うと「@」より後ろ部分の文字列を指します。
ドメインについて詳しくは「【図解あり】ドメインとは?初心者にもわかりやすく徹底解説」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
優先度(プリファレンス値)
MXレコードには優先度を表す数値を記載する必要があり、小さいほどメールサーバーへ優先的に配信されます。数値は0~65535の範囲内で指定可能で、一般的に1,10,20が入力されることが多いです。
例えば「aaa.com IN MX 5 mx2.mailserver.com.」と「aaa.com IN MX 10 mx1.mailserver.com.」の2つのレコードがある場合、優先度値の小さい「aaa.com IN MX 5 mx2.mailserver.com.」にメールは通常送信されます。
しかし、メール配送処理の工程に何らかの問題で「aaa.com IN MX 5 mx2.mailserver.com.」のサーバーへ配送できなかった場合は、優先度の数値が大きい「aaa.com IN MX 10 mx1.mailserver.com.」の配送手続きが行われます。
また、同じ優先度のMXレコードが複数ある場合はランダムに配信されるので、受信メールサーバーの負荷の分散が可能です。
メールサーバー
使用するメールサーバーのホスト名を入力します。メールサーバーはメーラーによって調べ方が異なるので、事前に調べておくとスムーズに進められます。
MXレコードで指定できるメールサーバーは、Aレコードで設定したものに限られる点には注意が必要です。Aレコードで設定されていることも、併せて確認しておきましょう。
なお、Webサーバーとメールサーバーを分ける場合は、Aレコードで指定したサーバーと異なるMXレコードを書く必要があります。
例えば、WordPressでホームページを運用しながらGoogle Workspaceのメールサーバーを活用する場合、以下のようにレコードを書き分ける必要があります。
- Aレコード:WordPressのサーバーを指定
- MXレコード:Google Workspaceのメールサーバーを指定
ホームページとメールの運用元を分ける場合は、ぜひ参考にしてみてください。
MXレコードによる独自ドメインメール間におけるメール送受信の仕組み
MXレコードの役割は指定したメールサーバーへ送受信することですが、具体的にどのように働くのか、イメージが湧かない人もいるでしょう。ここからは、MXレコードが独自ドメイン間でメールが送受信される流れについて解説します。
「[email protected]」から「[email protected]」へメールを送る場合の流れを、3ステップでまとめてみました。
- [email protected] のPCのクライアントDNSが「bbb.com」の在処を探す
- 「bbb.com」のMXレコード「bbb.com IN MX 10 mx.bbb.com」が解決され、メールサーバー「mx.bbb.com」が特定される
- mx.bbb.comのIP(サーバー)にメールがSMTP通信により送信される
MXレコードの設定に誤りがあると「bbb.com」のメールサーバー「mx.bbb.com」が特定できないので、メールが届かなくなってしまいます。
MXレコードとAレコードの違い
MXレコードが機能するための前提条件は、Aレコードでメールサーバーのホスト名が設定されていることです。MXレコードとAレコードは、どちらもDNSサーバーを機能させるのに欠かせないレコードですが、以下のように役割が異なります。
- MXレコード
⇒ メールサーバーの使用において必要とされるレコード - Aレコード
⇒ 最も基本的な、ドメインとIPを紐づけるレコード
メール配信の際はAレコードにより、ドメインからメールサーバーのIPアドレスを特定しなければいけません。そのため、Aレコードで設定されていなければ、MXレコードで指定しても送れない恐れがあります。
Aレコードの役割については「【徹底解説】Aレコードとは?設定方法やCNAMEとの違いを紹介!」の記事で詳しく解説しています。Aレコードは数あるDNSレコードの中でも基本的なレコードと言っても過言ではないため、ぜひご一読ください。
MXレコードの設定方法をValue Domainで解説
MXレコードの設定方法について、当社が提供しているバリュードメインで解説します。
- Value Domainのマイページへログインし「ドメイン」⇒「ドメインの設定操作」の順にクリック
- MXレコードを追加したいドメインの欄にある「DNS/URL」をクリック
- テキスト入力欄にAレコードおよびMXレコードを入力する
- 画面下部にある「保存」ボタンをクリックすれば完了
MXレコードを始めとしたDNSレコードの設定方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
MXレコードの確認方法
MXレコードが正常に作動しているかどうかは、ご自身のパソコンで調べられます。ここではOSごとにMXレコードの確認方法を紹介するので、参考にしてみてください。
Windowsの場合
Windowsの場合は「nslookupコマンド」を用いて確認できます。nslookupコマンドを開いて「nslookup -type=mx example(自身のドメインを入力)」と入力すれば、MXレコードが表示されます。
LinuxおよびMacの場合
LinuxおよびMacの場合は「digコマンド」にて、確認が可能です。digコマンドでMXレコードを表示するには、「dig example(ドメイン名)mx」と入力する必要があります。
まとめ
MXレコードは特定のメールサーバーへ送受信する役割を持ちます。MXレコードを正常に機能させるためには、Aレコードでメールサーバーを指定する必要があります。
設定したMXレコードはWindowsでは「nslookupコマンド」で、LinuxおよびMacでは「digコマンド」で確認が可能です。メールが届かない場合、まずはMXレコードが正常に作動していることを確認してみてください。
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GMOデジロック ドメイン管理担当
ドメイン管理7年目。ドメインとDNSオタクがいつの間にか営業管理全般の担当に。
オタク趣味全般を網羅してます。